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食品物流アウトソーシングを利用する5つのメリットと業者選定のポイントを解説

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食品物流アウトソーシングを利用する5つのメリットと業者選定のポイントを解説

日本では、地域を問わず人口減少が進行し、企業が物流業務を内製化するための人材確保が難しい状況が広がっています。

このような課題を解決する方法として注目されているのが「物流アウトソーシング」です。
物流業務をアウトソーシング(外部に委託)することで、人手不足の影響を抑えながら、効率的で安定した業務運営を実現できます。

本記事では、物流アウトソーシングの中でも食品業界に特化した「食品物流アウトソーシング」を導入するメリットや、業者選びのポイントを分かりやすく解説します。「ミナモト倉庫株式会社」が物流業務で長年培った経験に基づいた情報をお届けしておりますので、ぜひ参考にしてください。

食品物流に関わるお悩みは「ミナモト倉庫」へお気軽にご相談ください。
(まずは問い合わせてみる)

物流アウトソーシングとは物流業務全般を外部に委託できるサービス

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物流アウトソーシングとは、企業の事業活動における製品管理や配送などのバックヤード業務を、外部の物流企業に委託する運用手法です。

物流企業の資産やノウハウを活用することで、自社の人的リソースを最適化し、業務の効率化や精度向上を図るとともに、コスト削減を実現できます。

食品物流アウトソーシングでは、食品に特化して物流業務を任せられる

食品物流アウトソーシングは、食品の物流業務に特化したサービスであり、食品の品質維持や衛生管理を徹底するための専門知識と設備を備えているのが特色です。特に重要な要素の一つが温度管理であり、食品は商品特性に応じて、常温・定温(低温)・冷蔵・冷凍といった適切な温度帯で保管・輸送される必要があります。

以下に、食品物流で管理される4つの温度帯とその特長を簡単にまとめます。

温度帯 温度範囲
(目安)
特長 適した食品
常温 15℃~30℃

特殊な冷却や加温が不要な食品を保管するのに適した環境。直射日光や高温に弱い食品も多いため保管環境に注意。

缶詰、レトルト食品、スナック菓子、飲料、非常食

定温
(低温)

5℃~15℃

常温と冷蔵の中間の温度帯で商品に合わせて望ましい温度を保てる環境。商品を冷やしすぎや温めすぎず、品質や風味を保つ。

チョコレートや溶けやすい菓子類、ワインやビールなどのアルコール飲料

冷蔵

-5℃~5℃

一般的な冷蔵庫と同等の温度帯。細菌の繁殖を抑えつつ、凍らせると品質が劣化する商品に適する。

乳製品、生鮮食品(野菜・果物・精肉・鮮魚)、漬物、豆腐

冷凍

-15℃以下

食品の劣化や腐敗をほぼ完全に防ぐ温度帯。温度変化を避ける管理が特に重要。

冷凍食品、アイスクリーム

 一言に「食品物流アウトソーシング」といっても、対応できる温度帯には企業ごとに違いがあります。食品物流アウトソーシング業者を選ぶ際には、貴社が取り扱う商品の特性に対応した温度管理体制を提供できるかどうかを確認することが重要です。

適切な業者をパートナーとして選べば、効率的な物流体制を構築できるとともに、食品ロス削減品質の安定などの効果が期待できます。貴社の物流課題を解決し、事業の競争力を高める一助となるでしょう。

食品物流をアウトソーシングする5つのメリット

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食品物流をアウトソーシングする5つのメリットを紹介します。

1.物流費の削減につながる

食品物流アウトソーシングの利用には、以下の2つの観点からコスト削減につながるメリットがあります。

① 業務の専門化による効率向上

食品物流を専門とする企業は、設備や機器といったハード面、運用ノウハウや経験といったソフト面の両面で高度な専門性を有しています。これにより倉庫管理・荷扱い・保管・梱包などの業務を徹底的に効率化し、コストの最適化を実現します。

さらに配送においても自社の物流網と外部企業との連携を活かし、委託された商品・製品に最適な物流サービスを提供できる点が大きな強みです。

② 設備投資・付帯業務の削減

自社で食品物流を運用する場合、倉庫設備や輸送設備の導入、在庫管理システムの構築には多額の初期投資が必要です。さらに、これらの維持・更新には付帯する管理業務や法的責任が伴い、人的・金銭的負担が増大します。

こうした固定資産の保有は、市場の変動に対する柔軟な対応を妨げる要因にもなり得ます。また、例え賃借やリース契約を活用した自社で資産を保有しない場合であって同様に、契約上の制約により自由度が低下し、急速に変化する市場環境への対応が難しくなるリスクが生じます。

そこで食品物流アウトソーシング。物流アウトソーシングでは、初期投資や維持管理費、リスク管理の負担を委託先物流企業にまるっと”委託でき自社のリソースをより戦略的な領域に集中させられます。

2.人手不足の解消になる

自社で物流業務を運用する場合、物流専任の人材を確保することが難しく、他の業務と兼務しているケースも少なくありません。その結果、業務負担の偏りが生じ、全体の業務効率が低下するリスクがあります。

物流業務をアウトソーシングすることで、人材の採用・教育・管理の負担が不要となり、兼務業務から解放されます。これにより、自社の従業員はコア業務に専念でき、生産性の向上が期待できます。

さらに、物流企業の柔軟な運用体制を活用すれば、繁忙期・閑散期の物流需要の変動に応じたコスト調整が可能です。自社運用では、人件費の最適化が難しく、繁忙期には人手不足や残業規制といった課題が発生しやすくなります。

物流アウトソーシングを導入することで、こうした課題を解決し、コストの最適化と効率的な事業運営が実現できます。人材不足が深刻化する中、経営の安定と事業の持続的成長を図る上でも、物流アウトソーシングは極めて有効な手段となるでしょう。

3. 既存業務を見直す機会になる

物流アウトソーシングを導入することで、自社の物流業務の非効率なプロセスが可視化され、業務全体の見直しが可能となります。

自社運用では、長年にわたり特定の担当者のみが業務を担うケースが多く、ブラックボックス化していることも少なくありません。このような状態は、業務の属人化を招き、効率的な運用を妨げる要因となります。

食品物流のアウトソーシングに際しては、委託業務の「見える化」と「言語化」が必要となります。このプロセスでは、各作業を詳細に洗い出し、業務フローを整理するため、結果として「ムリ」「ムダ」「ムラ」を排除し、業務効率とコストの最適化が実現します。

実際に、弊社の物流アウトソーシングを導入した企業からは、「業務の見直しができ、より効率的な運用が可能になった」という声が多く寄せられています。

4. 正確に商品在庫を把握できる

「在庫が帳簿と合わない」「在庫があると思っていたのに、実際にはなかった」といった課題は、多くの企業が直面しています。これらの問題は、在庫管理の体制に不備がある、または帳簿と実在庫を正確に照合する意識が低いといった原因によって生じるケースが少なくありません。

物流業務をアウトソーシングすることで、日々の入出庫管理が正確に行われ、リアルタイムでの在庫数量の把握が可能となります。これにより、過剰在庫の抑制や販売機会の損失を防ぎ、適正在庫の維持が実現します。

特に食品物流においては、在庫管理の精度が食品ロス削減にも直結するため、健全な企業経営には欠かせません。

5.リードタイムの短縮により食品ロスの低減につながる

物流アウトソーシングを活用することで、商品が店舗や顧客に届くまでの時間(リードタイム)を短縮できます。物流企業は、ピッキングや配送管理、在庫管理の効率化を図るためのシステムを導入しており、在庫の引き当てや配送準備を迅速に行う体制を整えています。

さらに、広範囲にわたる物流ネットワークと専門スタッフの運用ノウハウを活用することで、より短いリードタイムを実現できます。これにより、商品の鮮度を保持し、販売可能期間を延ばすことが可能となります。

リードタイムの短縮は、期限切れや劣化による廃棄を減らし、食品ロスの抑制につながります。食品業界においては、物流の最適化が経営の安定と持続可能性の向上に直結する要素であり、物流アウトソーシングの導入は、単なるコスト削減にとどまらず、サステナビリティの観点からも重要な戦略と言えるでしょう。

食品物流のアウトソーシング。お客様の状況に併せてお見積もりいたします。
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食品物流アウトソーシングを依頼する業者の選び方

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食品物流アウトソーシングを依頼する業者を選ぶ際のポイントや、効果的な質問例を紹介します。

1. 物流拠点の立地と施設の機能

食品物流をアウトソーシングする際、どこに物流拠点を設けるかはとても重要です。一般的に、以下の視点から選定することが有効です。

1. 生産地(輸入拠点)付近
2. 消費地(納品先)付近

どちらの立地を選ぶべきかは、取り扱う商品の特性やサプライチェーン全体の戦略によって異なります。近年では上記に加え、BCP(事業継続計画)の観点から災害リスクに強い立地を重視する企業も増えています。

また、施設・設備に関しても、委託する食品の特性に応じた倉庫機能を備えているかを確認する必要があります。特に、異物混入の防止対策や、温度管理の可否(空調設備の有無)は、食品物流において重要なポイントとなります。

業者選定時の具体的な確認項目
物流拠点の所在地はどこか?
大型トラックや40Fコンテナの接車は可能か?
空調設備による温度管理は対応可能か?
防虫・防獣対策はどのように実施されているか?

なお物流業者の選定においては、候補地の現地視察が不可欠です。周辺の交通事情や災害履歴など、現地でしか得られない情報を収集し、総合的な判断を行うことが推奨されます。

2. 食料品の取り扱い実績と管理体制

物流企業によっては「雑貨の取り扱いは多いが、食料品は未経験」といったケースも少なくありません。食品物流では、衛生管理や消費期限管理が求められるため、業者の対応力を慎重に見極める必要があります。

食品は体内に摂取されるものですから十分な衛生管理が必要です。また、消費期限管理の精度が低いと、販売機会の損失や食品ロスの増加につながるリスクもあります。そのため、在庫管理や先入れ先出し(FIFO)のルールが徹底されているかを確認しましょう。

業者選定時の具体的な確認項目
入庫・出荷時のミスを防ぐ仕組みは?
日々の在庫確認や賞味期限管理の方法は?
入庫・出荷時のチェック体制やミス発生時の対応フローは?
定期的な棚卸しの実施は可能か?

3. 柔軟な対応力とカスタマイズ性

物流業務を外部に委託するにあたって、柔軟な作業対応を頼みたくなるケースが多々あります。

ピッキング・梱包作業でよくある要望
「商品を1個単位で注文したい」「複数の商品をまとめて出荷してほしい」

事務作業でよくある要望
「専用伝票を同梱してほしい」「外箱に特定の荷札をつけてほしい」 

これらの細かな要望に対応できるかどうかは、物流業者選定の重要なポイントです。また、繁忙期やセール期間中の需要急増に対して、迅速な対応が可能かどうかも確認すべきポイントとなります。必要なタイミングで必要な量を確実に配送できる体制は、売り逃しの防止や過剰在庫の削減に直結します。

業者選定時の具体的な確認項目
小ロットでの出荷や複数商品の梱包出荷は可能か?
納品先のイレギュラーな要望に柔軟に対応できるか?
繁忙期や特別な需要増加時にはどのような体制で対応するか?
専任の担当者が対応してくれるか?

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「ミナモト倉庫」の強み

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ここまで食品物流のアウトソーシングについてご説明してきた『ミナモト倉庫』は、食品物流を得意とする専門企業です。ここでは、ミナモト倉庫が提供するサービスの強みについてご紹介します。

1. 消費地と製造地をつなぐ最適な立地と充実した設備

ミナモト倉庫は、大量消費地かつ製造拠点が集中する首都圏(埼玉県川口市・越谷市・栃木県佐野市)に営業倉庫を展開しています。製造拠点と消費地の間に位置することで、戦略的な物流網の構築が可能となり、効率的な配送を実現します。

充実した倉庫設備の内容
常温倉庫と定温倉庫(5°C〜常温)を完備し、幅広い温度帯の食品管理に対応
定温倉庫は温度を一定に保つ機能を備え、チョコレートやワインなど、温度管理が重要な商品の保管に最適
常温倉庫と定温倉庫が同一建物内に設置されており、異なる管理温度帯の商品を一括で管理可能

保管拠点を分ける必要がないため、物流の効率化とコスト削減に大きく貢献します。

2. 長年の経験とノウハウを活かした高品質な商品管理体制

食品物流では、流通経路での品質管理が極めて重要です。ミナモト倉庫では、長年の実績とノウハウを活かし、精度の高い商品管理体制を構築しています。

高品質な管理体制を支える3つの要素

① 徹底した従業員教育
「品質は人が支える」という考えのもと、社員教育とQC(品質管理)活動を徹底
基本動作(挨拶・報告・確認)を徹底し、ミスを未然に防ぐ文化を醸成

物流テックの活用
物流管理システム(WMS)や検品システムを導入し、正確な入出庫管理を実現
グループワークソフトを活用し、社内の情報共有を円滑化

③ 多重チェックによるミス防止
業務フローの最適化と複数担当者による管理体制を確立し、ヒューマンエラーを未然に防止
長年の実績をもとに、継続的な改善活動を実施

これらの取り組みにより、お客様から信頼される高品質な商品管理体制を維持しています。

3. 専任担当者制による柔軟な対応

物流をアウトソーシングする際、「対応が遅い」「柔軟なサポートが受けられない」という懸念を持つ企業は少なくありません。ミナモト倉庫では、お客様ごとに専任の担当者を配置し、細かなニーズに対応します。

専任担当者制のメリット
流通加工の依頼や商品管理の調整がスムーズ
電話やメールだけでなく、ZOOMなどを活用したリアルタイム対応が可能
緊急対応や突発的な業務変更にも迅速に対応

「痒いところに手が届く」柔軟な対応を提供し、お客様の物流業務を安心してお任せいただける環境を整えています。

まとめ

近年日本では労働人口の減少に伴い、様々な産業での人手不足が深刻化しております。物流業界も例外ではなく、深刻度を増しており、2024年問題のような法改正が拍車をかけている状況です。物流アウトソーシングによる外部リソースの活用は、これら問題の緩和につながる貴重な一手になります。

「ミナモト倉庫株式会社」は、細やかな物流サービスと高精度の商品管理を強みとする食品物流の専門企業です。物流業務を効率化したい方は、ぜひお気軽にご相談ください。
(まずは問い合わせてみる)

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